Last Angel (Gli Ultimi Angeli)

 

<『星になった少年』(1977年イタリア映画)感想・あらすじ 哀しくも
美しいマルコの冒険!>

 

今回は映画『星になった少年』にスポットを当ててみました。

どうぞ、ごゆるりとお楽しみくださいませ。

 

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【『星になった少年』】

 

『星になった少年』はテレビの12チャンネルでよく昼間とか3時頃
から結構、再放送されていたような気がします。

 

そういうわけで今回は、最近はほとんど再放送しなくなっちゃった
けど、このイタリア映画の『星になった少年』について書いてみた
いと思います。

 

この作品は、純粋な少年を取り巻くさまざまな出来事や冒険、人間
関係を描いた作品で、美しくもありもの悲しくもある、とにかく泣
ける映画だと思います。

 

当時子どもだったこの私も、この映画を、見ては泣き見ては泣きし
てたのを今でも良く覚えています。

 

主人公のマルコ少年の純粋さがいいんですよ!でも純粋がゆえに彼
は傷つきやすい!

 

何かわからんけどとっても感情移入できた作品でありました。

 

それと同時に、不良少年ロッコのたくましい生き方やしたたかな考
え方とかも子どもの頃には、あこがれていたように思います。

 

【日本映画の『星になった少年』とは別物!】

『星になった少年』というタイトルの映画はじつは最近ありましたね。

 

最近の『星になった少年』は日本映画で2005年に公開されています。

 

しかし、イタリア映画のそれとは、ぜんぜん違う物語です。

 

日本映画の『星になった少年』は、像使いを目指してタイに修行に
行く日本人少年の話ですね。

 

これは実話がもとになっていて、こちらも感動の作品となっていま
す。(こちらのレビューはいずれまた!)

 

【作品について!】

Last Angel (Gli Ultimi Angeli)

 

 

イタリア映画の『星になった少年』ほうは製作が1977年というから
やっぱり昔の映画ですね。

 

『星になった少年』の原題は『Last Angel』(GLI ULTIMI ANGELI)
というもので、製作・監督はエンツォ・ドリア という人がやっています。

 

配給はワールド映画!

 

日本での公開は 1978年6月3日からでした。

 

【キャストは?】

主人公の少年マルコ役はアレッサンドロ・ドリア、

マルコのお父さんはフィリップ・ルロワ 、

お母さんはナタリー・ドロン、

親友のロッコはフラビオ・コロンバイオーニ、

赤毛の女の子エマヌエラ役をフォスタ・アベリ 、

マルコのおじいちゃん役をアーサー・ケネディ

がそれぞれ演じています。

 

お母さん役のナタリー・ドロンは超有名ですよね。

一時はアラン・ドロンの奥さんだったナタリー。

現在は72歳になるそうです。

 

☆★_ ☆★_

 

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【ストーリーは?】※ネタばれになってしまいますが。

Last Angel (Gli Ultimi Angeli)

 

白馬のソクラテスと大の仲良しの少年マルコは毎朝ベッドから抜け
出してはソクラテスの背にまたがって美しい朝の田園地帯や野山な
どの光景を楽しんでいました。

(テレビの日本語吹き替えでは「ソクラテ」だったような気もしますが。)

両親は別居していてマルコはお父さんと一緒に広い家に住んでいま
した。お母さんはローマに別居状態です。

あるとき、お父さんは大きな家を引き払うことを決め、マルコの愛
馬であるソクラテスをシシリアに住むおじいさんの家に勝手に送っ
てしまうのでした。

お父さんはマルコが毎朝ソクラテスと一緒に朝駆けしていることは
知りませんでした。

親友のソクラテスがいなくなり孤独感を感じたマルコはある計画を
立てます。

その計画とはいわゆる狂言誘拐だったのです。

 

計画実行の日、マルコは学校へ行かずに、父親のところに声色を使
って「子ども(すなわち自分)を預かった金を出せ」と電話をかけ
ます。

こうしてソクラテスのいるシチリアへひとりで出かけることにした
マルコ。

その日の夜は、ある農家の納屋にもぐりこんで過ごしたマルコは翌
日、エマヌエラという赤毛の女の子と知り合いになります。
(かわいいエマヌエラは農家の娘さん。)

シチリア行きの話をきいたエマヌエラはマルコを助けようと思い、
友達のロッコにマルコを引き合わせます。

 

ロッコは、不良っぽい少年なんですが、頼れる兄貴という感じでした。

少年たちはロッコのお兄さんの密輸船に乗ってシチリアまで行くこ
とを考えて船にもぐりこみますが、密輸船は監視艇に発見されてし
まい、マルコとロッコは船長に船の外に放り出されてしまうのでし
た。

海に放り出された二人は近くの島まで泳いでたどり着きます。

街を目指して海岸を走る二人の少年!マルコはヘロヘロになりなが
らもロッコに元気づけられ走り続けます。

 

少年二人の大冒険はまだまだ続きます。

たどり着いた島でなんとかシチリア行きの船の切符を入手すること
に成功した二人でしたが、ロッコは万引きが見つかってしまい、逃
げる途中に交通事故にあってしまいます。

この事故でロッコは片足を切断しなければならないという痛ましい
ことになってしまいます。

たった数日のこととはいえ、二人でいろんなところを駆け回り、ロ
ッコのおかけで体力もつき、長い時間走ることもへっちゃらになっ
ていたマルコは、親友ロッコがもう走れなくなってしまったことに
大きなショックを受けるのでした。

 

シチリアのおじいさんの家にたどり着いたマルコはおじいさんと
一緒に、ロッコの入院している病院に見舞いに行きます。

ロッコは悲しそうな表情で、

「人生なんてこんなもんだよ。それは生まれや育ちを選べないのと
いっしょさ!」

というようなことをマルコに言うのでした。

 

自分がシチリアに行くなんて最初に言い出さなかったら、あんなに
走ることを自慢して輝いていたロッコの片足が失われることはなか
った…、マルコはそのように考え自責の念に苛まれ、日に日に生き
る気力をなくしてしまうのでした。

愛する一人息子に元気になってもらいたいと願うお父さんは、別居
中のお母さんと仲直りをします。

しかし、両親がよりを戻してもマルコに明るさは一向に戻る気配も
ありません。

(マルコはどんどん体が衰弱していく。)

心配したおじいさんは、ある日、そんなマルコを叱咤し勇気づける
のでした。

「なんでもっと人生を楽しまないんじゃ!人生には楽しいことすば
らしいことがいっぱいあるんじゃぞ!こんなところでへばっててど
うするんじゃ!」

おじいさんの激励はこんな感じだったと思います。

おじいさんの言葉で、少し元気を取り戻したマルコはソクラテスに
またがり野山へ駆け出します。

いろいろな出来事、楽しかったことや悲しかったこと、ロッコと過
ごした冒険の日々、などがマルコの脳裏に浮かんでは消えていきます。

そんな時、突如として雷鳴がとどろき、驚いたソクラテスにマルコ
は投げ出されてしまいます。

地面にしたたかに打ちつけられたマルコは静かに眼と閉じ最後のとき
を迎えます。

夜空には満点の星がきらきらと輝いていました。

・・・。

(映画解説サイトでは、マルコ少年は馬から投げ出されて宙に浮い
たまま夜空に駆け上がり星になったとなっていますが、もしかした
そうだったかも知れません!ちょっと記憶があいまいになってしまい、
ごめんなさい…。)

 

【レビューと感想】

Last Angel (Gli Ultimi Angeli)

 

マルコはちょっと気弱な感じの男の子で年齢は10歳くらいだと思
います。

愛馬ソクラテスに再会しようと意を決したマルコの大冒険。

旅の途中で知り合ったロッコはお坊ちゃま育ちのマルコにはとって
も頼もしい兄貴分となったのでした。

マルコはロッコに世間のことや、マルコの知らかったいろんなこと
を学びます。

ロッコと知り合ってからのマルコはどこか楽しそうでしたね。

自分の人生を見つけたというような大げさなものではなかったかも
しませんが、大人にはない、子供たちだけが楽しめる世界がそこに
は確かにありました。

それと同時に、マルコ少年は冒険を通して少したくましく成長してい
たようにも感じられました。

しかし少年たちのわくわくの大冒険もある日突然、ロッコの片足の
犠牲とともに、終焉してしまいます。

親友のロッコの痛ましい事故で、マルコは傷つき自分を責めます。

マルコを思うお父さんやお母さん、おじいさんも苦悩します。

でもマルコはどんどん衰弱していき、生きる希望も失っていきます。
(かわいそうなマルコ!)

マルコはおじいさんに「人生には楽しいことも一杯ある!楽しまな
くてどうするんじゃ!」みたいに叱咤激励され、人生に希望を取り
戻そうとした矢先、あっけなくこの世を去ってしまうのでした。

なんというはかなくも悲しい人生!

でもソクラテと走ったあの美しい風景、ロッコと駆け抜けた大冒険
の思い出とともに少年は星となってしまいます。

しかし、はかないからこそ美しさもあるかもしれません。

人生とは風通しの良い戸外に置かれたキャンドルの如きもの(いわ
ゆる風前の灯)と言うような言葉があったと思いますが、まさに、
風が吹けばいつ消えるともわからない状況にわれわれの命はおかれ
ていて、だからこそ一瞬一瞬を大切に生きていかねばならないのだ
な、とマルコに教えてもらったような気がしました。

ん~。もう一度見たいんですけど、レンタルとかでもなかなか置いて
いない作品なんですよね。これが…。

 

☆★_ ☆★_

どうですか?お楽しみいただけましたでしょうか。

☆★_ ☆★_

最後までお読みくださいましてありがとうございます。

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